長時間のデスクワークや車の運転、中腰姿勢での作業、普段しない力仕事するなどで
・腰が伸びない
・腰が重だるい
・立ち座り、寝起きなど動作で腰が痛む
など症状はさまざまで激痛ではないが日常生活の中で不快な症状を感じる。
当院に来院される患者さまは「ぎっくり腰になりそう」と訴える場合が多い。
※筋性腰痛=ぎっくり腰と定義している場合もあるが、当院では、ぎっくり腰は腰椎捻挫と解釈しているので筋性腰痛とは区別している。
長時間のデスクワークや車の運転、中腰姿勢での作業、普段しない力仕事するなどで 腸腰筋が縮んだまま伸びることができずに固まってしまうことにより「筋性腰痛」は起こります。
腸腰筋は、腰の背骨(腰椎)と大腿骨内側にある小転子を結ぶ小腰筋、大腰筋、腸骨筋の総称で腰椎や骨盤を支え、股関節を曲げ、前屈みの姿勢を維持したり、臀部の筋肉を引き上げる、骨盤の位置を正常に保つなど働きをします。
治療にあたっては、腸腰筋で一番大きな大腰筋の起始部である胸椎12番、停止部である大腿内側を中心に腸腰筋とバランスをとっている背骨を後ろに反らせる筋肉である広背筋や脊柱起立筋など、股関節を伸ばすお尻から太腿の後ろのハムストリング、殿筋群にも大きな負荷がかかって硬くなってしまうので症状に合わせて丁寧に筋肉を弛めます。
筋肉に負荷がかかって歪んでしまった腰椎、骨盤など適宜、矯正します。
筋性腰症は、姿勢を保つ筋肉が疲労し、筋肉が緊張してしまい起こることが多いため、姿勢悪くしない心がけが必要です。デスクワークや車の運転など、長時間同じ姿勢をとる人に多い腰痛なので、約30分〜1時間毎に休憩を入れることをおすすめします。
まず、腸腰筋を伸ばす側の脚を後ろに引き、片膝立ちになります。
次におへそを前に押し出すようにします。 下腹から腿の付け根が伸ばされる感じがしたらOKです。
このとき、身体が前傾しないように注意してください。また、腰に張りを感じたら反りすぎです。
軽い腰痛や腰に張りがある場合は6〜10秒を1セットとしてレストインターバルを入れて、無理のない範囲で3セットを目安に行なってください。
腰に違和感がなく、予防のためなら1セット20〜30秒に伸ばしても差支えありません。
腸腰筋のストレッチ2
仰向けに寝て、腸腰筋を伸ばしたい側とは逆の膝を抱え込みます。
逆側の下腹から太腿の付け根が伸ばされる感じが得られるまで、膝を胸に近づけていきます。
このとき、伸ばしている脚が浮いてしまうとストレッチ効果が得られませんの注意してください。 呼吸を止めないように30秒ぐらい伸ばすのが理想です。
腰に違和感がなく、予防で行う場合は、丸めたバスタオルやクッションを腰の下(あばら骨と骨盤の間)にかうとよりストレッチ効果を高めます。かうモノの高さは、腰に違和感を感じない程度の高さに調節してください。
くれぐれも無理をなさらないようにしてください。
腰に負担のかからない立ち方
長時間、椅子などに腰かけていると、腸腰筋が縮んだままになって腰が丸くなっています。
そのような方は、腰を守ろうとするあまり反対に腰に負担をかけていることが多いようです。
腰に負担をかける典型的な立ち方は、膝に手を置いて、体重をかけて立ち上がろうとすることです。下の図をご覧頂くと分かると思いますが、この立ち方ですと椅子から身体が離れる時に腰や膝に一番負担のかかる姿勢になってしまいます。
では、どうすれば一番負担がかからずに椅子から立てるのでしょうか?
まず、丸くなってしまった背筋を痛くない範囲でゆっくり伸ばします。伸びにくいときは、深呼吸をしながら伸ばしてみて下さい。深呼吸(腹式呼吸)は腸腰筋を伸ばす効果があります。
次に、椅子に深く腰掛けていた場合、身体を前方にずらして浅く座って下さい。
そして、爪先が膝より身体よりに引いて下さい。その姿勢から 頭が上に伸びていくイメージで立って下さい。
お尻が後ろに突き出さないように真っ直ぐ立つようにして下さい。
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