腰の痛い方、腰を痛めた経験のある方は、お辞儀のような前屈姿勢をするときに「痛みが増してしまうのではないか?」「痛くなったらどうしよう。」と不安や怖さがあるのではないでしょうか?
私たちは、不安や怖さがあるときにはどうしても防御反応が働き、必要以上に力が入ってしまいます。身体に痛みや不安がある場合は、無意識に痛い箇所や痛くなるであろう箇所をかばってしまいます。
不安や怖さによる精神的な緊張が身体に過剰な力を入れてしまうのはスポーツの試合でも目にします。サッカーワールドカップでスター選手がペナルティキックを外してしまうシーンを見た方も多いと思います。
勝利のために練習を積み、精神的な鍛練をしているトップアスリートでも大きな大会の優勝がかかった場面などで信じられないようなミスが起きるのです。普通に生活している私たちが痛みによる不安や怖さから身体をかばってしまい過剰な力が入るのを理解していただけると思います。
それでは、不安や怖さを回避するちょっとした意識付けをすることでかばうのを防ぐことが出来る例をご紹介します。
皆さんは、お辞儀など前屈をするときに「腰を曲げる」と認識しているのではないでしょうか?しかし、前屈するときは左の図のように腰を曲げているのではなく、股関節を曲げているのです。
前屈するときは“股関節を曲げる”と意識
前屈から戻すときは“股関節を伸ばす”と意識
この2つのことを意識して前屈運動をしてみてください。
治療室で腰の痛い患者さんに試してもらったところ、ほとんどの方が股関節を意識することで腰に余分な力が入らず、楽に前屈運動が出来るといっています。
かばう力はどなたも無意識に入ってしまいます。意識付けを変えることでかばう力が入らずに慢性化を防ぐことが出来ます。
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